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もし投資家からエンゲージメントを受けたら、どのように対処すべきか。

エンゲージメントを要求してくる機関投資家について考えてみたい。現在、日本でのエンゲージメント専用ファンドでは、多くの場合、単独でのエンゲージメントである。しかし、欧州の機関投資家の場合、いくつかの機関投資家がいっしょになってエンゲージメントを行うケースが少なくない。また、こうした機関投資家を束ねて、エンゲージメントを請け負う会社も存在する。もし日本でも、こうした複数の機関投資家が一緒になってエンゲージメントを行うようになれば、議決権の規模において無視できないものになる可能性がある。

欧州の機関投資家のエンゲージメントの例を見てみれば、ほとんどが長期的な企業の課題であることがわかる。すなわち、短期的にコストを削減して、投資家にその利益還元を求めるといったものではない。また、サプライチェーンにもし環境・社会問題があり、それが発覚した場合、企業が受けるダメージは計り知れない。そのため、こうしたエンゲージメントに対して、企業側が積極的に改善に取り組むことは、企業にとってもプラスになることのように思われる。

最後に、もし、企業側が、投資家からのエンゲージメントを拒絶したらどうなるであろうか。まず、投資家は、議決権行使で取締役の選出に対して反対票を出すか、株主提案を用いることになる。ただし、いわゆるアクティビストではないので、株を買い増して、企業に要求をするといったことは行わない。エンゲージメントを行った後、その改善がなされなければ、売却となる。そのため、企業に直接与える影響は大きくはない。しかし、議決権行使で反対票が多く入ることは、企業の評判の面でマイナスとなる。また、機関投資家の中には、エンゲージメントに失敗した企業名を公表するとともに、その理由を開示しているところもある。したがって、企業にとって間接的なダメージは大きい。逆に、エンゲージメントを取り入れた企業については、その名前を公表し、その賞賛が開示される。したがって、企業の評判といった側面からも、エンゲージメントを受け入れる意義はある。

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