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非財務情報に関する誤解

現在、企業の分析において、財務情報だけでなく、非財務情報の重要性が話題となっている。しかし、この非財務情報についてについても、誤解されている部分もあり、そのことが今後の情報開示についてマイナスの影響を与えることが懸念される。本稿では、非財務情報に関する誤解について、説明していきたい。

非財務情報の代表的なものは、環境・社会・コーポレートガバナンス(ESG)である。そして、有価証券報告書やアニュアルレポートといった財務情報の他に、環境報告書、CSR報告書、サステナビリティレポートといった非財務情報の提供も広がってきている。また、財務情報だけでなく、非財務情報も企業分析に必要であると考える投資家も徐々に増えてきており、こうした開示を企業に求めるようになってきている。

ここで、問題になるのは、財務情報と非財務情報を対立的にとらえられることである。確かに、財務情報に含まれない情報が非財務情報である。しかし、この二つは対立するものではなく、補完するものである。多くのステークホルダーにとって、財務情報は極めて重要である。ただし、最も重要なのは、将来の利益やキャッシュフロー等、将来の財務情報である。現状の財務情報だけでは、将来の財務情報を予測することは難しい。そのため、非財務情報が必要となる。言い換えれば、非財務情報は将来の財務情報と言える。

例えば、非財務情報による水資源の情報は、将来の生産能力と結びつく。製品によっては、十分な水資源へのアクセスができない限り、生産能力の拡大はできない。また、サプライチェーンの管理も将来の収益を左右する。例えば、サプラヤーで違法な労働が行われていた場合、サプライヤーだけでなく当該企業にネガティブな評判をもたらし、製品の売り上げを大きく下げる可能性がある。

以上から、非財務情報は、単独で評価されるものではなく、将来の財務情報との関係で重要となるのである。その意味では、財務情報と非財務情報を統合する統合レポートの出現は、自然な流れのように思われる。

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