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ファンドマネージャーの心理的バイアス

ファンドマネージャーには、様々な心理的バイアスが存在する。そして、その多くがパフォーマンスに悪影響を及ぼす。その意味では、こうした弱みを持たない人工頭脳が、将来人間のファンドマネージャーを脅かすことになるかもしれない。

心理的バイアスで最大のものは、保有株に固執してしまうことである。自分が保有していることを正当化するため、無意識にその企業のポジティブな情報を収集しようとし、ネガティブな情報を遠ざける。実際、業績の下方修正があっても、これは短期的であり、長期的な成長は間違いないと思い込む。そして、その企業の株を継続して保有する。しかし、その企業は、業績の下方修正を繰り返し、株価は下落を続けるということが頻繁に起こる。

こうした保有株に対するバイアスを避けるため、よく行われることが二つある。一つは、もし売るかどうか迷っている場合は、まず売却することである。そして、その後、再度考えて、本当にその株が良いなら買い戻せばよい。売却することによって、保有株に対する心理的バイアスがなくなり、中立な判断が下せる。こうして、売却後再度検討すると、多くの場合、買い戻すことはほとんどない。すなわち、保有株に対する心理的バイアスがいかに大きいかを示している。もう一つは、損切りルールを設定することである。ある一定の損が生じた場合、いかにその保有株が良いと思っていても売却する。これは、ヘッジファンドなどがよく使用する手法である。

このように、ファンドマネージャーは、保有する企業(株)に固執して、冷静な判断を下すことできない。ただし、これは、ファンドマネージャーだけの問題ではなく、一般の人々や企業でも起こることである。経営者が、M&Aによってある会社を買収した場合、それが失敗であったとしても、自らの買収の選択を正当化しようとして、再売却等の正しい判断を下すことができなくなる。

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